2010-01-01から1年間の記事一覧

Bonanzaの置換表はどうなっているのか? 第1回

盤面が同じでhandが違う、という場合は書くべきかどうか微妙な気はしますが、そうしたいならばif条件は&&ではなくて||ですよね。 (中略) まあここを変えてもそうドラスティックに強さ変わるわけではないとは思いますが、「盤面異なるが持ち駒は同じ」局面群…

Bonanzaの時間制御は甘いのか?

http://wdoor.c.u-tokyo.ac.jp/shogi/view/index.cgi?go_last=on&csa=http://wdoor.c.u-tokyo.ac.jp/shogi/LATEST//2010/02/13/wdoor%2Bfloodgate-900-0%2BTAA5000%2Bshodan_human%2B20100213040003.csa TAA5000はBona4.1.4 棋譜自体は時間切れにして負けに…

第20回世界コンピュータ将棋選手権の参加申込者リスト

今回の大会の参加申し込みの締め切りが過ぎて、参加申込者のリストが確定しました。KCCと棚瀬将棋が不参加で、文殊はTeam Bonanzaとして出てくるので、上位ソフトの数が実質3つ減っていることになります。 また、GPSをライブラリとして使う人がいるようです…

Bonanza Felizのこと

今回の大会(第20回 世界コンピュータ将棋選手権)では、Bonanzaは、「Bonanza Feliz」(フェリスと読むのかな?)という名前で出場するようです。 5. Team Bonanza Bonanza Feliz 未定 C,Perl bonanza Team Bonanzaのメンバー詳細は、次のようになっています。 …

Bonanza 4.1.3で何が変わったのか。

Bonanza 4.1.3が公開されました。 bonanza.txtには次のように書いてあります。私の指摘したバグが2つ修正されたようです。 Version 4.1.3 The owner of 'LS3600 Blog Webpage' pointed out that there were two serious bugs. Thank you very much! Accordin…

女流は強いのか弱いのか

今年の大会の優勝チームがプロ棋士との公式対局の場が用意されるかもという噂でしたが、女流との対決になるそうです。 A>女流と試合することは決まりました A>誰とやるかは決まってません Q>優勝したGPSですか? A>コンピュータ側もまだきまってません コン…

みなさん大会ルールは読みましたか?

(試合当日の確認) 第14条 1 参加者は、選手権の1次予選・2次予選・決勝の各日において、その日の対戦に用いた全バージョンのプログラム開発者全員の氏名、及び用いた使用可能ライブラリ名を、その日の結果発表時までに、事務局の指示に従い、事務局に…

開発メモ : 角交換に特化した高速化

↓妄想ここから↓ 発生する頻度の高い局面に特化した最適化というのが可能だ。 例えば、持ち駒のうち、角を持っていることが多いなら、角と他の持ち駒の組み合わせだけ高速に生成できるように何らかの形で展開したりテーブル化しておくだとか。持ち駒の7種類に…

終盤用の評価関数を何故作らないのか?

某掲示板で質問を受けたのですが回答が長文になるのでこちらに書いておきます。 ちなみに(終盤では)モンテカルロ、駒割 + 位置評価 型以外にどのような選択肢があるのでしょうか? 私は好みませんが、終盤に特化した別の評価関数を用意するのが普通だと思い…

Bonanzaの3手詰み判定関数はどういう処理になっているのか【後編】

前回(→ http://d.hatena.ne.jp/LS3600/20100104 )の続き。 ■ gen_next_evasion_mate gen_next_evasion_mateは、coroutineになっています。(→ 将棋プログラムに何故coroutineが必要なのか http://d.hatena.ne.jp/LS3600/20091120 ) これで使われているenumは…

クラスター化でどれぐらいRがあがるのか

floodgateで1スレッドと8スレッド走らせてみました。対局数少ないので若干不正確かと思いますが、1t R2376, 8t R2593。R200+差ですね。 (中略) 2.7倍くらいですか。8tといっても4コアのHTなので、ルートN以上出てるといっていいでしょうね。ときどき1を越え…

私が評価関数について考えているすべてのこと

私は、いまやコンピュータ将棋のトレンドである「棋譜からの学習」を使わずになんとかならないかと考えています。それは、もうそろそろプロにも迫る勢いであるコンピュータ将棋にとってプロの棋譜にそんなに価値はないだろうと思うからです。 私の考えている…

2chにはハンドルとトリップをつけて書き込むことにしました

以前、2chのとあるスレ(コンピュータ将棋スレとは違うところ)でコンピュータ将棋の質問に匿名で答えたことがあるのですが(別に親切というわけではなく、自分も興味のある話題だったので)、なんか質問者とは違う人から突っ込みが入りまして、その人が言うには…

やねうら王のこと

やねうら王 -- The Computer Shogi Program http://yaneuraou.yaneu.com/ どう見ても間違ったツンデレです。 しかも、一部の将棋ファンにしかウケていません。 ちなみに私はツンデレな女子は嫌いです。私はツンの部分はいりません。デレだけで良いのです。特…

中合い問題の解説 その6

ながとさんからトラックバックいただきました。(→ http://d.hatena.ne.jp/mclh46/20100107/1262867692 ) さっそく見ていきます。 ■ 「3手詰みの打ち中合い省略定理」のORノードへの適用 5三角、4四角、3五角、2六角は、いずれも6二金(受け側に利きのあ…

中合い問題の解説 その5

大切なことをいくつか書くのを忘れていたので、解説。 ■ 3手詰みの打ち/移動中合い省略定理 の補足説明 まず上の局面は王手のかかっている局面です。(12飛打とした局面だと考えてください) 52金引だと83金で1手詰み。玉から4マス離れたところに移動合いして…

中合い問題の解説 その4

■ 3手詰みの移動中合い省略定理 また、私は、合いは次の4つに分類できることを書きました。 1) 利きのない場所への打ち中合いの応手生成が省略できる条件 2) 利きのない場所への移動中合い応手生成が省略できる条件 3) 利きのある場所への打ち合い応手生成が…

中合い問題の解説 その3

3手詰めで、利きのない場所への打ち中合いが省略できる条件については、いままで十分考えてきました。 1) http://d.hatena.ne.jp/LS3600/20100101 新春お年玉プレゼント 詰め将棋問題 2) http://d.hatena.ne.jp/LS3600/20100105 中合い問題の解説 その1 3) h…

中合い問題の解説 その2

私の中合い問題(→ http://d.hatena.ne.jp/LS3600/20100101 )の昨日の記事の続きです。 もずやまさんに昨日の記事にコメントとして解答をいただきました。 mozuyama 2010/01/04 23:38 問題1についてですが、 攻方:11角、88飛、99角 玉方:21玉、31香、32歩 …

中合い問題の解説 その1

私の中合い問題(→ http://d.hatena.ne.jp/LS3600/20100101 )の解答をいただいたので、さっそく見ていきます。 中合いについて http://d.hatena.ne.jp/mclh46/20100104/1262572718 LS3600さんの「新春お年玉プレゼント 詰め将棋問題」を問6まで解いてみまし…

Bonanzaの3手詰み判定関数はどういう処理になっているのか【中編】

前回(→ http://d.hatena.ne.jp/LS3600/20091205 )の続き。 今回は、Bonanzaの3手詰み判定関数のis_mate_in3plyについての解説。ソースは私がいくつか書き換えている。ソースに書かれたコメントは私の手によるコメント。 // 3手詰みなのか。 bool is_mate_in3…

開発メモ : 新規節点で固定深さの探索を併用するdf-pnアルゴリズム

私が昨日の記事に書いた「短い詰みに対してもほとんど遅くならない詰み探索ルーチン」というのは、Bonanzaの3手詰みを5手詰みに拡張し、中合い探索の省略技法(→ http://d.hatena.ne.jp/LS3600/20100101)を用いて、これをdf-pnの末端ノードに適用し、このとき…

開発メモ : 高速詰め将棋探索ルーチン開発中

df-pnは長手数の詰みを短い時間で見つけることが出来ます。 しかし、短い詰みを短い時間で見つけることは出来ません。 昨日の記事で、df-pnで短い詰みを見つけることを「ジェット機を使って自転車で3分のところに行くようなものです」と私は書きました。 そ…

新春お年玉プレゼント 詰め将棋問題

タイトルに釣られて飛んできた人には申し訳ないですが、これは、解けた人にお年玉がもらえる話ではなく、この問題を解くことによって、コンピュータ将棋の進歩に貢献し、コンピュータ将棋界にお年玉をあげよう!という企画です。 以下の問題を解くことによっ…