Bonanza Felizのこと
今回の大会(第20回 世界コンピュータ将棋選手権)では、Bonanzaは、「Bonanza Feliz」(フェリスと読むのかな?)という名前で出場するようです。
Team Bonanzaのメンバー詳細は、次のようになっています。
保木さんと、文殊の人たちのようです。保木さんの名前がここに入っているので、この時点で本家Bonanzaの出場は無くなりました。また、保木さんはBonanzaの開発者なので、これは他人のライブラリを使用していることには該当せず、ライブラリ使用に関する制約は受けないことになります。
使用言語に何故Perlが使われているのかよくわかりませんが、合議のためにパラメータに乱数を加えたりするときに、ちょっとしたスクリプト言語でという意図でPerlを使用されているのではないかと私は推測します。しかし、前回、文殊のときは、Perlは使用言語に書かれていなかったので、それとは違う使い方なのかも知れません。
あと、使用ライブラリには"bonanza"としか書かれていないので、GPSとの合議という可能性はいまのところ低いです。
また、「合議アルゴリズム」は複数台使うならば普通に並列探索したほうが断然効率がいいと私は考えているので、「合議アルゴリズム」自体はわりかしどうでもいいのですが、Xeon 12コアなマシン3台とかで出場されると、そのマシン構成と同等のものを用意するのは個人では予算的に厳しく、その点、大学の研究室は有利だなぁと思います。
あと、Bonanza 4.1.3が4.1.2から強さに寄与するような変更が無かったので、ここからのソース大改造の可能性は低く、Bonanza Felizはおそらく、Bonanza 4.1.3をベースとした何らかの並列化によるパワーアップなのだと思います。仮に3台で並列探索した場合、GPSと互角以上ではないかと思います。
ちなみに激指自体は、floodgateを見る限り、同性能のマシン対決では現在のところBonanzaとほぼ互角ぐらいなので、激指がマシン1台で出場するのであれば、厳しい戦いになるのではないかと思います。